おうちで見られる洋裁レッスン&型紙ディディソーイング

道具のこと

裁断におすすめ! ロータリーカッターを選び方、使い方


高級な裁ちばさみは洋裁愛好家のあこがれだけど、ぶっちゃけ裁断の神は「ロータリーカッター」。

「はさみがちゃんと使えないとね」という正論も聞こえてはきますが、正確さでいったらやっぱり軍配はロータリーカッター。特に初心者さんはね。ということで今回はこの道具について。

 


ロータリーカッター=丸い刃のカッター

そもそもロータリーカッターの存在を知らない人もけっこういます。これは丸い刃のカッターで、ルレットみたいにコロコロ前に転がして切っていくというしくみ。

大きさもいろいろあって、代表的なのは直径28㎜、45㎜の2種。これより大きい60㎜というのもあります。あ、数字は刃の直径です。(写真の左3本)

型紙に忠実に、正確に裁断できる!

これが生地の裁断にはすこぶる適しているんですね。まず、①型紙通りに正確に裁断できること。はさみだと、型紙の際を切っているつもりでもどうしても若干外側になりがち。

が、ロータリーカッターではほんとにきわきわをカットできるので、誤差が少ないんです。ま、型紙そのものを切っちゃうミスはありますが(笑)。

そしてめっぽう強いのが、急カーブ。袖ぐりや襟ぐりなどの急カーブはお手の物。はさみによるギザギザ発生もありません。

どんな生地でもいけますが、③てろてろ生地や裏地には最強。はさみだと切ってるうちに生地そのものが動いてしまいますが、ロータリーカッターは生地を動かさずに切り進めるのです。

 

刃の替え時はけちるなかれ

いいとこばかりのロータリーカッターですが、経済的にははさみには負けます。というのも、刃が摩耗するととたんに切れ味が落ちるので、割としょっちゅう替えないといけない。麻やナイロン素材を切ったあとは特に刃が劣化するような気がします。

ロータリーカッター切れないじゃん!と言ってる方の多くは、だいたい刃を替えてないって場合が多いです。刃さえ新しければ、めちゃくちゃストレスなしで切れます。

この替え刃、サイズにもよりますがまあまあします。1~2枚買うより、お徳用の10枚単位で購入しておくのがおすすめです。

 

初めて使うならまず28㎜サイズ

ロータリーカッターは各社から出ていますが、サイズはだいたい同じです。まず1本、というなら28㎜のものがおすすめです。小回りも効き、替え刃もいちばん安いです。

 

使ってみて、いいじゃん!となったら45㎜も持っていると便利。大物の裁断や直線が多いものはこれでガーっと切れば、ほんとに早い!

「おお、大きいことはいいことだ!」と調子にのって60㎜も買ってみましたが、これは失敗でした。大きいと力を入れないと刃に力が伝わらず、腕が疲れる。替え刃が高い! ということでほとんど使ってません。

 

コツはただひとつ、刃を垂直に!

ロータリーカッターに慣れていなくても、すぐに使いこなせます。コツはただひとつ、刃を垂直に立てて切ること。寝かせると切れ味が落ちるし、厚い生地だと斜めに切れてしまいます。

あと、安全面には十分注意を。よくやるのが、カッターの刃の進行方向上で、反対の手で型紙を押さえること。これ、カッターが予想より転がりすぎちゃうとざっくりやっちゃいます。カッターの進行方向上には手は置かない、これ鉄則です。

 


 

使ってみたことがなかったあなた、ぜひロータリーカッターデビューを。きれいな仕上がりはとにかく正確な裁断から。裁断テキトーにして早く縫いたい! という方ほど、試してみてください。目からウロコです。